『僕らの世界にも星は降るなり』

ようやく配信と相成りました。読み手は那々海ゆあさん。

本作はもともと友人である針真矢さんとコラボしていたユニット“Product Anagram”の一作で、三問噺を出されて書いた話になります。お題は「名家の娘・湯豆腐・ルービックキューブ」。とりあえず全て回収はしていますが、話に絡んでいるのは名家の娘という設定のみ。それでいいのか。

さて、それを書いたときに前文として書いたものを引用します。

「お久しぶりです。羽海野です。今回はあの一日を切り取った話にしてみました。白鷺ちゃんは何処かで悟っていたのだと思います。勿論准くんも。書いていてモチーフにしよう思ったのは小説家・佐藤友哉さんの『星の海にむけての夜想曲』、漫画家・西島大介さんの『ヤング・アライブ・イン・ラブ』でした。あの日以来以前の暮らしを失い続けて、未だに苦しんでいる人もいると思います。そこから逃げて以前の視点を持ち続けるのも一つの道ですが、遭えてそこへ視点を向け、一歩を踏み出すことも必要だと思います。批評家・東浩紀さんの言うようにテーマパーク化して過去を知ってもらうことも一歩を踏み出す一つではないのかな、と感じています。さて、今作は競作二作目にしてあの日を書くのも二作目、星について書くのも二作目になります。色々な由縁があって書かれた本作を胸に仕舞って頂けたら幸いです」

敢えて“あの日”が何にあたるかは伏せていますが、御察しの通り東日本大震災です。そして、ここで挙げている東浩紀さんの思想というのは「福島第一原発観光地化計画」です(http://ch.nicovideo.jp/fukuichikankoproject/)。僕はいまでもこれに賛成のスタンスなので(風化していくのは阻止したいですしね)、東海地震が来ると言われている静岡県民としてもこの計画は見逃せないところなので、ここで挙げました。

そして、二作目、と書いてありますが過去に『世界崩壊への時間経過と世界を名乗る女性についての論考』というタイトルでSFチックにあの日を描いております(http://ncode.syosetu.com/n5238z/)。こちらもよろしければ。

で、本作なのですが。

釘宮理恵的な感じで一つ。

何故こんな設定したかというと『東のエデン』(2009年・神山健治監督)が好きだったからかな……。

これが全てです。手抜きじゃな……。

 

追記

作中で言及している本と、前文で言及している本はこちら。

Young,Alive,in Love 1 (ヤングジャンプコミックス)

Young,Alive,in Love 1 (ヤングジャンプコミックス)

 

 

星の海にむけての夜想曲 (星海社FICTIONS)

星の海にむけての夜想曲 (星海社FICTIONS)

 

 

退出ゲーム (角川文庫)

退出ゲーム (角川文庫)

 

 

 

半分の月がのぼる空 1: 1

半分の月がのぼる空 1: 1