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何故『冴えカノ』をノイタミナで放送するのか

 僕はこの連休中にTwitterのタイムラインで『冴えない彼女の育てかた』第0話に関する感想をいくつも見かけたが賛否両論と言わざるを得ないものだった。だが傾向として放送枠であるノイタミナを意識している/知っている人の大半は否定的で、意識せず/知らないで深夜アニメとして観ている人は好印象だったように思えるのだ。というのも、僕のTLでは何人もの方々が「ノイタミナでこれってどうよ?」などと呟いているのだが、僕の友人がプレイしているネトゲのフロアでの会話によると結構好意的だったらしい。

 そもそもノイタミナはアニメーションの常識をひっくり返す、というテーマの元に設立された放送枠だ。第1弾の『ハチミツとクローバー』を皮切りに最新作である『冴えカノ』まで約50作品がこの枠から世に問われてきた。初期はF1層と呼ばれる女性をターゲットにした作品を放っていたが、『東のエデン』頃からオリジナルでコアなアニメファンの視聴にも耐えうる作品も放送するようになる。その証として『ギルティクラウン』であったり『ブラック☆ロックシューター』といった作品も作られた。

 本作『冴えカノ』はノイタミナにて放送されるライトノベル作品としては三作目となる作品だ。第1弾の『図書館戦争』では社会批判と淡いラブコメの融合を描き、第2弾の『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』では一風変わった青春を描いた。その『七々々』を手掛けた亀井幹太監督が再びライトノベル原作に挑んだのが『冴えカノ』だ。

 持論として、ノイタミナは「アニメーションの常識をひっくり返す」というテーマしか掲げておらずそこで放送する作品はどんな作品でも良いのではないか?と考えている。もちろん中村健治監督作品であったり他の放送枠では作れないような作品を作れる枠、という期待はある。ただ地上波のテレビで放送する以上規制*1はあるし、尺の都合もある。

 だが、ノイタミナムービーという形で尺も決まっていないし規制もほぼ無し――視聴制限は付くが――というフォーマットに元々の女性向け路線は移行することで、テレビシリーズの方はコアなアニメファン向けの方向に全力を振ることが出来る、と踏んだのかもしれない。

 ノイタミナの編集長が変わったことでギャルゲー路線に走るのかもしれないが、ライトノベルとかギャルゲーライター作家という以前に本作は同人ゲームという視点から創作について考えた作品だ。現在放送中の『SHIROBAKO』と同じようにキャラクターたちが作品を生むためにもがき奮闘しながら完成を目指す物語だ。

 ノイタミナが創作について問いかける作品を放送する。それをライトノベルらしく各キャラクターの個性を強くして描いてみた、それが『冴えない彼女の育てかた』だ。そう言ってしまえば『SHIROBAKO』とは別のファクターから同じ創作について描いた作品なのだ。

 この創作物が規制強化される今、敢えて同人ゲームという舞台から描く。その上、第0話から裸をてんこ盛りにすることで視聴者を煽るが、実は熱い物語。

 そう考えれば、ノイタミナで放送する意義、第0話があのような描写であったと納得できないだろうか?

 

 ……個人的にはノイタミナは地方でも地上波で放送してくれるので、えりりんがテレビで観れて嬉しいのでそれだけでもノイタミナでやる意味があると思います、はい。

*1:フジテレビは比較的緩いが