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この「日本国民総芸人化」の世の中で――『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』

 『ツイッターってラジオだ!』より数年ぶりにニッポン放送吉田尚記アナウンサーの単著が刊行された。今回はコミュ障と呼ばれている人間がいかに喋れるようになったか、という経験に基づきながらコミュニケーションについて考える、という内容のニコ生を文字起こししたものだ。*1

 本題にシフトしてみるが、コミュ障について、この本で一番共感できたのは「空気ばかり気にしてしまう自分がいる」ということだし、加えて「目立ちたいけど目立ちたくない」という所だったりする。僕自身そういう人間なので、Ustreamを毎週やっている現在でもゲストやコメントに結構頼っている面があるし、一人語りが出来ない。何故なら一人語りでコメントが来ない状況はただの呟き/独り言に過ぎないのだから何を話していいのか解らなくなるからだ。もし、そこで今自分が一番気になっていることを話してみたところで相手に通じる/相手が興味を持つとは限らないし、その可能性は低いのだから何を話していいのか解らなくなるのだ。実際、2/19に行った「羽海野渉のものぐさラジオ。」第4回においてゲストが退席してから30分間一人語りと称して放送したのだが、何を話していいのか解らず同じことばかり話した覚えがある。何より反応が返ってこないことが恐ろしく、「今、視聴者数6人ってなってんのに何で誰もコメントしてくんねーんだよ!」と内心思っていた。

 閑話休題。最近の実感として今の日本人は全員お笑い芸人になろうとしているように思える。ツッコミ待ちでボケをどんな場所でもかます。それが「空気を読め」という難問を強いている状況を設定しているように思えてならない。そこをどうしたら崩す/突破口を見出すことが出来るのか、というのがコミュ障にとっての最重要課題であり超難関な壁でもある。今回の吉田アナの本では「コミュニケーションはゲーム」としているのだが、そこに関してはその「日本国民総芸人化」という状況設定を単に言い換えているだけで突破口を見出すという方向に動いている。この状況は容易に崩すことはできないのだろうけど、そもそもこの状況が設定/構築されたことがコミュニケーション障害=コミュ障なる言葉を作り上げる要因になったのだろう。

 さて、そんな『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』の内容について僕とヒサゴプランさんという二人のコミュ障が明日2/26 23:00~Ustreamで語り合います。今回の記事は半ばそのための備忘録。よろしくお願いします。

なぜ、この人と話をすると楽になるのか

なぜ、この人と話をすると楽になるのか

一億総ツッコミ時代 (星海社新書)

一億総ツッコミ時代 (星海社新書)

  • 作者:槙田雄司
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2012/09/26
  • メディア:新書

*1:このニコ生「コミュ障の私よ、さようなら」は数回観た記憶がある