#あなたの好きなラノベアニソン を10選してみる。

 こんにちは、羽海野渉です。コミティア文学フリマお疲れ様でした&ありがとうございました(一ヶ月前)。久しぶりの新刊でしたので(半年ぶり)、どうなるかと思っていましたが多くの方に『PRANK! Vol.6』を手に取っていただき、本当に嬉しかったです。もし、まだ買ってないよとか読みたいよという方いましたら下記のリンクより購入できますので何卒! 『こみっくがーるず』や『ニンジャバットマン』、『あまんちゅ!〜あどばんす〜』、『HUGっと!プリキュア』といった放送中タイトルについてのインタビューも掲載しております。

 さて、今日の本題ですが、Twitterでふと見かけた「#あなたの好きなラノベアニソン」というハッシュタグ。面白そうなことをやっているなと思ったので、ブログでまとめてみようと思った次第であります。ということで、10選に絞ったのが以下です。

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PRANK! Vol.6がコミティアと文フリで出ます!

 こんにちは、羽海野渉です。雨が止んで一気に夏日ですね。暑いです。
 さて、5月5日(土)のCOMITIA124と5月6日(日)の第二十六回文学フリマ東京にてLandScape Plusの新刊『PRANK! Vol.6 特集:日本アニメの新世紀』を頒布することを発表させていただきます。

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 いやぁ、ようやくの発表でございます。『Vol.4』の作業中から企画したり、諸々動き回っておりましたが、なんとかまとめきることができました。特集タイトルも仮案から競技の上、「日本アニメの新世紀」に決まりまして、刊行に漕ぎ着けられまして……
 さて、本号ですが日本アニメの「これまで」「いま」「これから」を考察する特集として、インタビューやテキストを掲載したものになります。どちらかといえば、「批評とかよく知らないけどアニメには興味ある!」とか「アニメもよく知らないけど、最近見始めました!」「アニメ批評ってどんなの?」みたいな方に向けて作った一冊です。とはいえ、「アニメ批評ばかり読んでる」とか「批評しか読まない」みたいな人にも手に取ってもらいたく、コアなものも入れております。そんな一冊です。

 

 表紙イラストのお話。
 表紙イラストは現在放送中『PERSONA5 the Animation』監督の石浜真史さん描き下ろしでございます。石浜さんありがとうございました。『R.O.D』や『宇宙ショーへようこそ!』など多くのアニメーションでキャラクターデザインを担当されておりまして、そこから本号の表紙を是非、となったのが僕側の経緯。スタイリッシュな石浜さんのキャラクターたちが『PRANK!』の表紙になり、感無量でございます。

 

 インタビューのお話。インタビューは今回4本となっております……多いな!
 一人目は川瀬浩平プロデューサー。現在放送中『Lostorage conflated WIXOSS』『キャプテン翼』『食戟のソーマ 餐ノ皿 遠月列車編』に加えて『ニンジャバットマン』『天狼 Sirius the Jaeger』『とある魔術の禁書目録Ⅲ』が待機中の川瀬プロデューサーに「実は知られていないプロデューサーのお仕事とは?」という大枠でインタビューを敢行しました。「これから」のお仕事に繋がる貴重なお話を伺えました。
 二人目は佐藤順一監督。現在放送中『HUGっと!プリキュア』と『あまんちゅ!〜あどばんす〜』に繋がる佐藤監督の作品の制作秘話や、放送中作品のお話、またこれからの監督作品ではどういったものを作りたいかなど、まさに「これまで」「いま」「これから」を統べたインタビューになっております。
 三人目は石川陽也ディレクター。ラジオディレクターとして多くのアニラジに携わられた方です。『冴えないラジオの育てかた』や『アルスラーン戦記〜ラジオ・ヤシャスィーン!〜』などを担当する中で考えられたアニラジの「これまで」「いま」「これから」を伺いました。
 そして最後は岩佐岳プロデューサーと小倉充俊プロデューサーのお二人!岩佐プロデューサー率いるWHITE FOXは『STEINS;GATE 0』が、GOODSMILE FILMの小倉プロデューサーは『こみっくがーるず』が現在放送中となっています。『ご注文はうさぎですか?』などの作品でタッグを組まれたお二人に、アニメプロデュースの次なる一手についてインタビュー。奇しくもお二人とも独立されてお仕事をされている方ということで、その辺りも伺っております。

 

 以上だけでも破格のラインナップな訳ですが、本号では加えて特別寄稿としてアニメ評論家・藤津亮太さんの「生き延びるために見つけた道」を掲載しております。こちらも必読です!


 また、りきおさんの「山田尚子作品論」やtacker10さんの『DEVILMAN crybaby』論「アクションはいま、世界を前に佇んでいる」、シノハラユウキさんの『少女終末旅行』OPを探る論考「渦巻きの上を走る」、すぱんくtheはにーさんの「ぼくらに星は見えるのか」も掲載。こちらも珠玉の論考です。
 編集部内としましては、なーるさん、小菊菜さん、ウインドさんの原稿も掲載しております。順に声優論、制作論、制作論&Vtuberについて。こちらも是非是非。
 ……僕は『映画ドラえもん』論を掲載しております。その他諸々コラムを書いていたり、デザイン担当してます。そちらも是非注目いただければ。

 

 そんなこんなで、『PRANK! Vol.6』、5月5日(土)のCOMITIA124と5月6日(日)の第二十六回文学フリマ東京にて初頒布でございます。僕の「恋心」の結晶!是非、PRANK史上未踏最深地点をお手に取っていただければと思います。よろしくです。

 

 こちらに試し読みもありますので是非に。

www.pixiv.net

羽海野渉、ラジオに出ます!

 こんにちは、羽海野渉です。
 冬コミ、お疲れ様でした。新刊の『Memories of Saekano』ですが、無事会場分が完売いたしました。ありがとうございます。お問い合わせを受けておりました委託についてですが、詩羽先輩の誕生日である1月31日(水)よりメロンブックスさんにてスタートいたしますので、何卒よろしくお願いします!


 さて、冬コミも終わりまして、三が日も終わり頃にインフルエンザを発症しまして(十中八九冬コミでウイルスもらいましたね)、成人の日まで床に伏せっておりました。咳はそれほど酷くなかったのですが、関節痛のためか腰痛が酷くてですね。このブログを今ポチポチしているパソコンのある作業机へ移動すらままならず、完璧に作業が止まっておりました。そのため委託作業が遅れて非常に申し訳なかったです。今は復活しておりますので、『PRANK! Vol.6』の作業も再開しております。ご期待いただければ幸いです。
 そんなこんなで、一つ告知なのですが。新年一発目のお仕事として、ラジオにお呼ばれしておりました。ツイキャス? いやいやバカを言うでない。地上波ラジオですよ!地上波!
 そうなんです。1月17日(水)17:10頃からFM-Hi!さんの『ゆうラジ!Radio魂』内コーナー「かこまる◎にじゅうまる」に出演いたしました
 FM-Hi!さんは静岡のコミュニティ放送局なのですが、サイマル放送というインターネット配信で全国どこからでも聞くことができます。なので、是非よろしくおねがいします。
 話の内容はといえば、『PRANK!』と『ノイタミナマテリアル』のことを中心に、何故本を作り始めたのか、というあたり。15分くらいのコーナーではありますが、これまでツイキャスとかでも喋っていなかったことを喋れたんじゃないかなぁ、と思っています。
 そして、『PRANK! Vol.6』について、どんなことを仕掛けるつもりかもちょっとだけ話して参りました。全貌を喋れはしないのですが、さわりだけでも喋りましたので、きになる方は是非。
 もともと、AM深夜番組のリスナーだった自分が遂にお呼ばれして喋る立場になれるとはと思うと感無量ですが、今後もラジオでおしゃべりする場があれば僕はどこでも行きますのでお待ちしております!
 今回は関係者の方、呼んでくださりありがとうございました!

冬コミのもろもろ告知します

 こんにちは、羽海野渉です。

 さて、明日からはコミックマーケット93! 上京手前の自宅にてこれをぽちぽち書いております。

 今回、僕は自分のサークルを中心に4冊に関わりました。多いな!

 

①Memories of Saekano : How to raise a boring girlfriend

2日目 サ-43a「Half a seat」様
2日目 サ-47b「えすうぃんど。」様
3日目 ハ-02b「LandScape Plus」

 というわけで、『冴えない彼女の育てかた』完結記念合同誌でございます。
 僕が記憶している限り大規模冴えカノ合同誌っていうのは、14年の冬コミにサークル・丸雨戸さんが出されたものが最後だったと思いますが、当時はアニメ化直前なわけで。今回は原作完結&入稿直前に劇場版決定とかいうタイミング。まさか僕がやるとは思ってもおらず、マジでやることになった時にはgkbrしましたけれど。
 そんなこんなで初めて真っ当な合同誌を編集しました。表紙には藤島製1号さん。参加者は計33名となり、ページ数もちょっと多めの92ページということで1000縁となってしまいました、スイマセン。
 ですが、かなりのクオリティだと自負しておりますので11月新刊の『PRANK! Vol.5』に続く2ヶ月同時刊行をお楽しみいただければ!

 

②野崎まど合同誌(続)

2日目 キ−50a「かきまぜぼう。」様

 まさか合同誌が続くとは思わなかった。
 『PRANK! Vol.4』にもご寄稿いただきました邸和歌さん主催の野崎まど合同誌にようやく参加の運びとなりました。前々から誘われていたり書きますと言いつつタイミングが合わなくて……orz
 僕の書いた掌編ですが『テレビアニメーション『俺の転職した建築業界がオリンピック景気で技術革新』原作者インタビュー』というタイトルです。どうしてこうなった……『野崎まど劇場』ネタで一発ゴーな企画ですが、これを認めてくださった邸さんありがとうございました!

 

③余白の楽書様新刊(仮)

3日目 ナ-13a「余白の楽書」様

 こちらもようやく参加できましたというか締め切り破ってすいません案件。同人誌について一つということでしたので、これまでの同人活動失敗談と成功談をほぼそのまま書きました。あれとかこれとかそれとかすっごい赤裸々です。コピー誌だから許されたまである。結構エグいエッセイですが、最後は救いありますのでよろしくお願いします(いや、ない?)。

 

④愛想ラグランジュ

2日目 サ-43a「Half a seat」様

 またまた『冴えない彼女の育てかた』本。というかコミケで評論一つも書かなかったの&二次創作ばかりやったの初めてでは? 半座さんの二次創作小説に編集として関わらせていただきました。僕の担当は本文デザインと実編集でございます。印刷所とのやりとりとかも後半部は僕がやりました……
 ストーリーとしては『冴えない彼女の育てかた』の別ルートです。恵はいません。そして表紙は……真由。胸キュンストーリーですのでよろしくお願いします!

 

 というわけで新刊は4冊関わっております! まさかこうなるとは思いませんでした! 楽しかったけど!ちなみに次の新刊は5月の文学フリマです。執筆陣などはもろもろ決定していまして、4月頭には発表できればいいなぁと思っております。

 明日からのコミックマーケットですが、2日目午後はHalf a Seatの方に、3日目は挨拶回り時以外はLandScape Plusにおりますので、よろしくお願いします……!

 それでは、羽海野渉でした。良いお年を!

2017年TVアニメ話数別10選

脚本:吉岡たかを 絵コンテ:安藤尚也、安藤良 演出:高橋謙仁 作画監督:吉田南 総作画監督川上哲也

 『モンスター娘のいる日常』『小林さんちのメイドラゴン』『セントールの悩み』『亜人』と、人外系アニメは人間と亜人の違いについてキャラクターの悩みと境遇を交えて掘り下げていきます。僕はこれをいじめなどのスクールカーストを置き換えたものだと考えているのですが、本作ではそんな問題を真正面から捉えた作品でした。コメディタッチに描きつつもデュラハンというどうしても異形のそれが抱える悩みはあまりにも深刻で。そこをさっとすくい取る高橋先生たちの心の温かさが光るエピソードです。

脚本:上江洲誠 絵コンテ:金崎貴臣、斉藤哲人 演出:吉田俊司 作画監督:田中紀衣、小松桃花、浅井昭人、石川洋一、出野喜則 総作画監督菊田幸一

 『このすば2』からは最終回です。アクシズ教団の総本山での温泉詰まりの犯人を追うエピソード。カズマたちの仲の良さが凝縮された名エピソードだと思います。

脚本:舞城王太郎榎戸洋司 絵コンテ:鶴巻和哉、寺岡巌、片山一良、林明美、谷田部透湖、鬼塚大輔、吉崎響 演出:黒川智之、谷田部透湖、鬼塚大輔、吉浦康裕、吉崎響 作画監督:井関修一

 半ば反則的な作品ではありますが『龍の歯医者』を語らずして何がアニメ100年か(おい)。NHKのアニメ100年プロジェクトの一つとして制作された、鶴巻和哉監督作品『龍の歯医者』は劇場クオリティの超弩級タイトルでありました。前編についてもアバンの海戦から語りたいところはあるのですが、今回は後編をセレクト。最後のリドルストーリーも心地よいのですが、何と言っても何故蘇ったのかというテーマに迫ったこと。作画ももちろん素晴らしいので、是非12/31の再放送を見ていただきたいです。

「龍の歯医者」 Blu-ray 特別版

「龍の歯医者」 Blu-ray 特別版

脚本:丸戸史明 絵コンテ:亀井幹太 演出:大橋一輝 作画監督:ini、吉田優子、石田一将 総作画監督高瀬智章、福地友樹

 これは第1期の前から言っているんですけど、『冴えない彼女の育てかた』の真骨頂は「物作りに切磋琢磨するヒロインたち」と「クリエイターになろうともがく主人公」の対比です! そういった意味で第10話は本作の根幹ということができるでしょう。原作第2部へのキーポイントという意味でも。描かれるのは英梨々・詩羽というblessing softwareの中核メンバーが紅坂朱音が企画したゲーム企画に誘われ、それを受けるか否かというエピソード。倫也とは一緒にいたい、けれどクリエイターとしては『フィールズクロニクル』に参加したい! その葛藤が、見ていて辛くもありましたが、『冴えカノ』を貫くテーマなんだと思います。

脚本:横手美智子 絵コンテ:笹木信作 演出:重原克也 作画監督:酒井秀基、中島美子、小島彰 メカニック作画監督村松尚雄、安藤義信 総作画監督桂憲一郎山田裕子、福永智子、高岡淳一

 エルきゅんが可愛い。

脚本:大河内一楼 絵コンテ・作画監督江畑諒真 演出:間島崇寛

 ありがとう江畑諒真さん。という他ないほどに、躍動するちせ殿の剣戟とステップ具合に魅了された30分でした。本当に最高か? 作画ファンとしては今年一番クラスのスペシャル回でした(次点は『Fate/Apocryhpa』第22話とか……)。

脚本:内田裕基、岡本学 絵コンテ・演出:中津環 作画監督:池上太郎

  『ゲーマーズ!』からたわいもないラブラブイチャイチャおしゃべり温泉回。アンジャッシュのコント的すれ違いラブコメディが本筋の本作ですが、アニメシリーズではその面白さがうまく発揮できていない節がありました。ですが、この第12話は矢印の向き会う方向や本作らしさが目まぐるしく発動していて、まさに『ゲーマーズ!』といった雰囲気に。とても楽しい回でした。

脚本:鴨志田一 絵コンテ:畑博之 演出:古賀一臣、米田光宏 作画監督:石田可奈、関口雅浩、坂本ひろみ、小澤円、後藤麻梨子、平山寛菜、日高真由美、今岡律之 総作画監督:高田晃

 引き続きPINE JUM制作作品。「ダメ」の二文字の暴力。つい出てしまった言葉が、自分の気持ちに気付く一因となり、一人の女の子が真剣に恋に落ちる瞬間であり、決して勝てないヒロインに対してヒロインが立ち向かうことを決めた瞬間でもありました。多角形ラブストーリーを更に複雑なものにする瞬間が「ダメ」の二文字に含まれていて、そのシーンがとても尊いのです。

脚本:平坂読 絵コンテ:澤井幸次 演出:佐々木純人 作画監督:平田和也、佐藤香織、大槻南雄、藤井文乃 総作画監督:平田和也

 僕も主人公になりたいんです。そう思わせてくれる名エピソード。単に埋没した人生を歩みたくないってのもあるんですが、自分が死んでからもWikipediaとかに自分の名前があるの面白いじゃないですか。例えば江戸川乱歩なんてのは没後50年経っても『乱歩奇譚』とかが作られている。そういう人生に憧れることって一度はあると思います。僕は別に妹萌えではないけれど、この作品に散らばるテーマ「主人公になりたい」にはとても共感しました。その真骨頂がこのエピソードだと思います。「本物が欲しい」的なアレだろって? いや、まぁ……

  • キノの旅 -the Breautiful World- the Animated Series』第9話「いろいろな国」

脚本:菅原雪絵 絵コンテ・演出:ソエジマヤスフミ 作画監督:幸野浩二、永田陽菜、甲田菜穂、芳山優、稲田真樹、桑原直子もりやまゆうじ 総作画監督:アミサキリョウコ、立川聖治

 何と言っても特記すべきは「アニメなあとがきの国」ですよね! 遂に時雨沢恵一先生の夢が成就! 長年の原作ファンとしてもとても嬉しい瞬間でありました。次は是非『学園キノ』のアニメ化を!

2017年TVアニメOP10選

絵コンテ:武本康弘 演出:藤田春香 作画監督門脇未来 丸木宣明
作詞:林英樹 作曲:佐藤純一 編曲:fhána

 まず今年の一本目は京都アニメーション制作『小林さんちのメイドラゴン』から。fhána大好き人間ですから、もちろん選ばざるを得ないのですが、踊りたくなるような軽快なメロディとリリックが特徴的でとても好きです。MVのkevinくんがすごく可愛い。オープニングアニメーションもサビのくるくる回るモブシーンや、画面の中を疾走するトールなど、京アニのコメディ系作品総決算といった感じで大好きです。本当に尊い

絵コンテ:竹下良平 演出:ちな 作画監督織田広之岡勇一、小林真平
作詞:ケリー 作編曲:野村陽一郎

 「そ、そんな恥ずかしい名前の人知らない!」な『エロマンガ先生』から。ちなさんが演出と聞いてシュババババと観ましたが、最高のフェチフィルムだと思います。僕の推しはムラマサ先輩なんですが、本当に可愛いですよね。

ヒトリゴト(期間生産限定盤)

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絵コンテ・演出:石浜真史 作画監督高瀬智章
作詞:春奈るな 作曲:杉坂天汰、ツカダタカシゲ 編曲:ツカダタカシゲ

 まさか『冴えカノ』に石浜さんが降臨するなんて! それだけで嬉しいんですが、ほとんどのカットを石浜さんが原画を描かれており、どのカットにも個性が光る映像になっています。ほんと大好き……メガネ英梨々のカット、最高じゃないですか?

ステラブリーズ(期間生産限定アニメ盤)(DVD付)

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絵コンテ・演出・作画監督:Bahi JD
作詞・作編曲:まふまふ

 凄腕アニメーター・Bahi JDさんの力が炸裂するオープニングアニメーション。冒頭の鳥のカットのあたりの雰囲気と、後半部A106の戦闘シーンが特に素晴らしいのです。磯光雄さんのカットもあり、作画ファンにはオススメなOP。

絵コンテ:山本沙代 演出:境宗久 総作画監督:秋田学 作画監督:西村理恵
作詞・作編曲:ryo

 Tiaさんの楽曲はどれも好きなんですが、それに山本沙代監督の映像が重なり合うのは反則じゃないでしょうかというか最高。『賭ケグルイ』という作品世界を本編とは異なる世界観で89秒に押し込めた、寓話的一作として非常に素晴らしい出来です。観てると溶ける。

Deal with the devil  ※CD

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絵コンテ・演出:菊地康仁 作画監督桂憲一郎 メカ作画監督:重原克也
作詞:林英樹 作曲:佐藤純一 編曲:fhána、A-bee

 fhánaの楽曲とメカアニメが合うのか、と最初は思ったんですけどね。そんなの杞憂でしたよ! 爽やかであり作品の世界観を示しつつ、また新たなロボットアニメを提示する素晴らしいオープニングアニメーションでした。個人的にはSEはいらないかなとも思わなくはないのですが、あれ含めて男のロマンでしょう!

TVアニメ『ナイツ&マジック』OP主題歌「Hello!My World!!」(アニメ盤)

TVアニメ『ナイツ&マジック』OP主題歌「Hello!My World!!」(アニメ盤)

 

絵コンテ・演出:野村和也 作画監督:斎藤敦史
作詞:Konnie Aoki 作編曲:高橋諒

 アンプリ(アンジェとプリンセスの百合)OP。という個人的欲望はさておき、スパイもののオープニングアニメーションとして満点以上の作品だと思います。というのもオープニングディレクターの野村和也さんはあの『ジョーカー・ゲーム』の監督。異なるスパイものをどう描くか、という命題に対してシリアスかつ魅惑的に仕上げてくるとは……! 高橋諒さんによるVoid_Chordsの今後にも期待です。

コンテ・演出:竹下良平 総作画監督:中野圭哉 作画監督:古橋聡
作詞:やなぎなぎ 作編曲:北川勝利

 主人公の出現でどのように恋愛の矢印が変化したかを提示した冒頭カットから、その思いの向かう先の人物へどんな行動を起こすかをどんどん提示していくオープニングアニメーション。やなぎなぎさんと北川勝利さんの鉄板タッグによる楽曲も素晴らしくて、今やヘビーローテションなんですがそれと映像が合わさると素晴らしい暴力というか。僕の心をどんどん抉ってくる……

オープニングディレクション:山下敏幸 アシスタントディレクター:三皷梨菜 絵コンテ・演出:益山亮司 作画監督奥田陽介
作詞:こだまさおり 作編曲:y0c1e

 最初こそ「またきらら系キャラソンかな」と思いましたが、今や隙あらば口ずさむほどに聞きまくっておりまして……! イントロのドラムから心が揺さぶられて、属性連呼→からの各ヒロインの放つリリックにノックアウトです。『WORKING!!』のようなバイト系ラブコメディの系譜として素晴らしい一撃をぶち込んできました、『ブレンド・S』。最終回での全員バージョンの音源化もお待ちしております! 本当に尊い作品でした! 最高!

コンテ・演出:大沼心 総作画監督:木野下澄江 作画監督:平田和也、佐藤香織、大槻南雄
作詞:松井洋平 作編曲:yuxuki waga

 実写の背景をバックに各キャラクターを配置し、光と闇を描き出す。その上で「理想」とはなんなのかを主人公がボロボロになりながら探してゆく。その結論は「君」=可児那由多さえいればいい……! そのために奮闘していく様が描かれる89秒に目が釘付けです。fhánaのyuxuki wagaさんによるメロディはfhánaファンの僕の心をもちろん射抜くわけですが、『妹さえいればいい。』という作品にここまで寄り添ったリリックを書いた松井洋平さん、あなたは神だ(『Fate/kalaid liner プリズマ☆イリヤ』 OPのリリックで、「We stay night」といれてくださったことには本当に感謝の念が絶えない)! 大沼監督の絵コンテがそのリリックとメロディを結びつけて素晴らしい映像に昇華しておりまして、繰り返し観ては「あぁ^~那由多さえいればいいんじゃぁ^~」となる素晴らしい映像です。本当にありがとうございました!!! 

TVアニメ『妹さえいればいい。』OP主題歌「明日の君さえいればいい。」
 

【コラム】fhánaの明確化するサウンドと澄みきったリリックについて

 2013年の夏、私がふとテレビをつけるとアニメがやっていて、エンディングテーマが流れていた。テレビのスピーカーから流れる美しい旋律と、夏の暑さをも消し去るような爽やかなボーカル。脳内を行き来しても聞き馴染みのないその女性の声に耳が離せず、画面に現れるクレジットを注視した。そして現れた彼女らの名前。「fhána」だ。

 fhánaはサウンドプロデューサーの佐藤純一、yuxuki waga、kevin mitsunagaとボーカリスト・towanaによるユニットだ。別々のサウンドシーンにて活動していた佐藤・yuxuki・kevinが、愛好していたノベルゲーム『CLANAAD』を共通項にして立ち上げたユニットで、当初こそ楽曲ごとにボーカリストを入れ替えるというsupercelllivetuneのような手法を採用していたが、インディーズ活動時代にゲストボーカルとして招いたtowanaとの出会いにより「トゥルーエンド」として正式メンバーに昇格。その後のメジャーデビュー時は最初からtowanaを含めた四人で活動している。なお、ユニット名の由来は『CLANAAD』と同じゲール語を由来としており、日本語で「坂」を表す言葉らしい。

 デビューシングルとしてリリースされ、2013年夏クールのアニメ『有頂天家族』のエンディングテーマとなった「ケセラセラ」は、夏の気だるげも吹き飛ばすほどにビビッドなナンバーだった。アニソンってここまで攻めていいのか!?と思わずにはいられないほどに、サンプラーとギター、キーボードの音が合わさって、towanaのボーカルとミックス。綺麗なメロディは納涼感をも感じさせるが、身体中の毛が総立ちする「アツい」サウンドだった。そんな彼女らは『ぎんぎつね』『ウィッチクラフトワークス』『僕らはみんな河合荘』と一年通して主題歌を担当し、クオリティを高めていく。どのオープニングもエンディングも作品に寄り添いつつ、fhánaの個性を発揮するかのような独特のメロディが紡がれたのだ。

 その上で決定的なステップアップとなったのが、2014年秋クールのテレビアニメ『天体のメソッド』エンディングテーマとなった「星屑のインターリュード」だろう。多数の名作ノベルゲームを手掛けてきたライター・久弥直樹待望の新作に対して、ノベルゲームに対して尋常ではない愛情を持ったfhánaが挑む。それだけで注目しないわけがなかったが、実際に奏でられたサウンドは予想の範疇を遥かに超越した「これまでのfhánaとは全く異なるもの」だった。

 静かに始まるイントロは物語の余韻そのままにスタート。湖のほとりをなぞるような静けさからそのまま、波紋広がるような疾走感溢れるメロディに突入し、towanaのボーカルによって楽曲が染まりゆくAメロへと差し掛かる。エッジが効きつつも、色彩豊かな世界を途切れることなく紡ぎ続け、間奏へ。二番に差し掛かってからもスピードを緩めることなく作品の世界をこれでもかと表現したリリックと、fhánaのマスターピースとも呼べるサウンドが合わさってゆく。加えて、二番からラストサビに向かうCメロ。透明感のあるサウンドが明確化し、towanaと佐藤のボーカルが混ざり合う。その感覚が絶妙で、心地よい。「星屑のインターリュード」はまさにfhánaの代表曲といっても過言ではない、語り継がれるべきアンセムだろう。

 その後もfhánaは、こちらもノベルゲームを端に発する『Fate/kalaid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!!』やオリジナルロボットアニメ『コメット・ルシファー』などの主題歌を手掛け、リリース毎にさらなる高みへと昇っている。『ハルチカ 〜ハルタとチカは青春する〜』オープニング主題歌「虹を編めたら」では、青春のきらめきを表すかのようにアニメの主人公よろしくtowanaと佐藤のツインボーカルが重なり合い、作品の持つ尊さを跳ねさせた。

 近年のアニメソングシーンでは、アニソンアーティストや声優アーティスト通してみても、ボーカルやメロディこそはっきりとした核の存在するものは多いが、一瞬聞いただけで「ん?」と文字通り耳に残るものは少なくなってきた。その中でもfhánaは重要な価値を持つだろう。佐藤・yuxuki・kevinの各メンバーが独自の活動(バンドやネット音楽シーンなど)にて培った個性を遺憾無く発揮し、そこへ透明なtowanaのボーカルが載る。アイドルポップではなく、作品の空気感を大事にしつつも、fhánaらしさをプラスした上質なポップを奏でるのだ。ベタすぎず、エモーショナルなナンバーを作り続け、一作ずつそのクオリティをアップデートしていく。それがfhánaの奏でる音楽の素晴らしい場所といえるだろう。

What a Wonderful World Line(通常盤)

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