話数単位で選ぶ、2015年TVアニメ10選

脚本:丸戸史明/絵コンテ:亀井幹太/演出:川越崇弘/作画監督:吉井弘幸

 何といっても『冴えカノ』第1期の最高潮はこの回です。クリエイター・霞詩子とクリエイター・TAKIの魂のぶつかり合いを描き切った上に、あの黒ストッキング作画は圧巻。これを先行上映会のノイタミナカフェスクリーンで観られたことは本当に嬉しかったです。それにしてもCパートの英梨々はかわいいですねぇ。英梨々かわいいよ英梨々。

脚本:吉岡たかを/絵コンテ:石井俊匡/演出:石井俊匡作画監督:河合拓也

 そんな『冴えカノ』と同じ日に放送された『君嘘』ですが、こちらは相座妹との(ある意味)勝負回。ノイタミナ音楽アニメの連弾/セッションシーンって凄く緊張感に満ちていてどれも大好きなんですが、この回は一歩前に進んだ妹を見て、兄が走り出すという感情の機微が感じ取れる素晴らしいストーリー/演出になっていたと感じています。特に演奏が終わってからの躍動感、流石です。

  • SHIROBAKO』第22話「ノアは下着です。」

脚本:横手美智子/絵コンテ:倉川英揚/演出:菅沼芙実彦/作画監督:秋山有希、川面恒介、今泉賢一

 『第三飛行少女隊』の制作中での1シーンを切り取った素晴らしい回。絵麻たその成長を知っている視聴者としては凄く感動してしまいました。あと、平岡の成長もね。そして何より「これは下着、ですか?」「それは下着です!」のくだりは最高でしたね。笑い転げました。

脚本:花田十輝/絵コンテ・演出:武本康弘作画監督西屋太志

 画面が暗いんですけど、それが部員たちの心を表しているようで演出が憎い回。『響け!』は全体的に好きなんですけど選ぶとしたらこの第7話か第8話。葵の言葉に対して揺れ動く部員たち、そしてあすか先輩の返しが演出とマッチしていて、圧巻の一言に尽きる回でした。ってか『響け!』は全体的に憎すぎるよ……最高だよまったくよぉ……

脚本:ふでやすかずゆき/絵コンテ:もりやまゆうじ/演出:飯田薫久/作画監督:難波聖美、近藤瑠依

 我らがMONとラク姉さん回。この回のために1度切っていたはずの『モン娘』を観始めたはずがハマってしまい……いや、凄く面白いんですよ。ってかドッペルちゃんの声色変化具合凄いですよ。声優・大西沙織の実力を見れるのは『モン娘』。真面目に凄くて、驚きますって。いや、マジで。

脚本:丸戸史明/絵コンテ:西澤晋/演出:政木伸一/作画監督:白井英介、熊膳貴志

 濃厚なキスと、政治闘争。いいよね、これが真の『クラクラ』だよ! あの濃厚なキスシーン、やってるのが学生なんて信じられないけどな……! どこの『WHITE ALBUM2』の麻里さんルートかな……? それにしても火星とか抜きならストレートに面白かったんですけどね……残念だ。

脚本:古家和尚/絵コンテ・演出:松本理恵作画監督杉浦幸次、長谷部敦志、林宏一、佐藤千春、長谷川ひとみ、川元利浩 

 何というか、オールスター映画感。最終回である1時間スペシャルという枠を使いきった、素晴らしいフィルムでした。松本理恵監督の『血界』がきちんと纏まっていて、伝えたいものが演出を通してきちんと伝わってくる。これをスケジュール通りに上げてくれたら大絶賛なんですけど、総集編やスペシャルを計2回挟んだのはマイナスですよね……。それにしても、素晴らしい……

脚本:岡田麿里/絵コンテ:綿田慎也、大張正己/演出:綿田慎也/キャラクター作画監督大貫健一、大籠之仁/メカニック作画監督大張正己

 初めてのガンダム。こういう冷徹キャラ大好きです! そんなキャラクターたちが独立して初めての仕事に向かうまでの物語なんですけど、心の動きがよく解って本当に好きです。大好き。

脚本:下山健人/絵コンテ:井出安軌/演出:野亦則行/作画監督佐藤香織、古谷梨絵、さのえり、村長由紀、福地和浩、松浦里美、大槻南雄

 九条みゆき本領発揮のCパート。この1話のために『庶民サンプル』を観たといっても過言ではない! 「ずっと目覚めなければよかったのに」の理由はここにあったのか! 最高だ! 愛してるよみゆき。愛してるよ沙織。

脚本:ふでやすかずゆき/絵コンテ:田中雄一/演出:今村望/作画監督安田祥子、斉藤大輔、松本ひろし、小川浩司、楠木智子、輿石暁、白川茉莉、櫻井拓郎、清水勝祐 

 ティッピーがかわいいんですよね、この回。それが『ごちうさ』最高の回ってのもおかしい話なんですけど、この回いいんですよ、本当に……。第2期になって演出もキャラクターのかわいさも磨かれていて素晴らしいと思います。

11/23 文学フリマ おしながき――『アニメクリティーク Vol.4』

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 ご無沙汰です、ウミノです。

 来たる11/23は文学フリマ! ということで僕のサークルは出ませんが、アニメクリティーク刊行会さんの『アニメクリティーク Vol.4』に拙論「白の記憶と冴えない彼女と――丸戸史明の描く虚像が地に落ち天に上るまで」を寄稿しております。

 「戦争とアイドル」特集に何故丸戸!? とお思いの方も多いと思うので少し釈明。表紙も相俟ってアウェイ感すごいのわかってるので……。

 簡単に言えば、『WHITE ALBUM2』のヒロインと『冴えない彼女の育てかた』のヒロインを対比しつつ、虚構と現実のプロデュース関係によってヒロインの属性はどうなるのか、みたいな話をクソ真剣に書いたのが今回の原稿です! 最初は『Wake Up, Girls!』で書こうと思っていたのにね! すごい着地点だ!

 まぁ、丸戸作品――基本アニメだけですけど、「Coda」の話もしてる――の話は今年の僕のホットワードなので、今語らずして、という感じが否めなかったのは事実です。あ、『Classroom☆Crisis』も少しですが触れていますよ。本筋は雪菜・かずさと恵の話ですが……。

 『アニクリ』は「Vol.2」「Vol.3.1」に引き続き3回目の寄稿になります。『PSYCHO-PASS』『バケモノの子』と来て、次は丸戸です。まさかの。あ、第9巻発売前に書いてるのでネタバレはもちろんありません。いや、超絶ネタバレしたいけど、ネタバレしたら感動削いじゃうしね……。

 閑話休題

 そんなこんなで誠意こめて書きました拙論収録の『アニクリ Vol.4』。キ10に配置のアニメクリティーク刊行会さんで頒布予定です。パンツァー・フォー!

 

追伸

 コミックマーケット89、無事受かりました。1日目、東 チ-45bです。奇跡的に2回連続2回目のお誕生日席、及び初の大通り。恐怖でしかありませんが、よろしくお願いします。『PRANK! Vol.2 電撃文庫評論集』と書ければ『冴えない絵師の倒しかた Reloaded』、そして委託の『アニバタ Vol.11 【特集】アイドルマスターシンデレラガールズ』ほか諸々受けておりますので持っていく予定です。さて、修羅に向かうぞ!

「小澤亜李、覚えてろよ!」――『モンスター娘のいる日常』Blu-ray&DVD第3巻

 「モンスター娘のいる日常 スペシャルイベント 多種族間交流パーティー』も週末に終わり、モン娘熱が収まらない中ようやく待望の第6種が収録された『モンスター娘のいる日常Blu-ray&DVD第3巻が発売されました! ようやく無修正で亜李ちゃんの喘ぎが拝めるのですよ……! というか、あのシーンを始めて観て以来、頭の中からこびりついて離れないんですよ、あの産卵シーン。今年のアニメの中でも一番の問題シーンだったのではないでしょうか、あれは……。

 「小澤亜李、覚えてろよ!」(By大西沙織

 さて、第3巻は第5種「マーメイドのいる日常」と第6種「脱皮と産卵する日常」、ミュージックビデオ2つにCM集、原作者・オカヤド先生描き下ろし漫画、表面にカレンダーとエンドカード、裏面にジャケットカバーイラストが描かれたカードが収録・封入されています。

 第5種はマーメイド族・メロが遂に登場! 脳内にはイベントでの可愛らしい山崎はるかさんの姿がどうしても浮かんでしまいますが、スーが強制送還される、と思ってしまったミーアたちの身体に付いた水を舐めるシーンは酷い(褒め言葉)。こんなの、最高じゃないっすか……。あ、メロには粘液が付いてるんですけど、それを舐めたりは……あ、はい自主規制しておくべきですかそうですか。それはさておいても、メロに嫉妬するミーアが可愛いですね。正直、まだこのころはミーアとセントレアが特に可愛いなぁ、と思っていたのです(理由は後述)。

 第6種はミーアの脱皮と、パピの産卵。産卵の方には藤原啓治さん出演というムダな豪華さ……。脱皮は脱皮で、最後のオチが「そこまで入れちゃいますか、地上波ですよオカヤド先生、いや~乱世乱世」という印象のモノでして、あれを完全版で観れたのは本当にBlu-rayを買っている意味がありました。いや、大事なアソコは見えてないですよ? 見えてないですよ? 大事なことだから二回言いました。で、産卵は産卵で、こちらもアソコは映ってないんですが、乱世な映像でした。ってか本当にこの話数をTV地上波で出来ましたね……。や、これを観たいために一挙放送観ましたけど! それでまんまとハマっちゃいましたけど! あ、この話数での一番のポイントは、予告です。僕の一番好きなキャラクターは次回で登場なのです……。

 あぁ、早く第7種完全版を……。ドッペルちゃんと、マナコを早く……。「僕たちはもう、普通の女の子じゃ満足できないんだ!」

2015年映画ランキング(暫定につき適時更新)

 暫定だから許してね、という免罪符を振りかざして投下。★5つは必見、★4つはオススメ、★3つは普通、★2つは微妙、★1つは価値ナシというスタイルです。

 

★★★★★

 

★★★★

 

★★★

 

★★

 

 

星なんて付けたくない、ってか星に謝れ

普通の娘じゃなくてもAll OK!――『モンスター娘のいる日常』Blu-ray&DVD第2巻

 禁則事項なんて関係ないんですよ! だって種族の繁栄の為ならあんなこともこんなことも! そんな神経ハック系TVアニメ『モンスター娘のいる日常Blu-ray&DVD第2巻が遂に発売されました! なんといっても完全版映像が高画質で観られるのはたまらないですねぇ。大好きなモン娘のあんなところもこんなところも(具体的に言うならおっぱいとおっぱいとおっぱい)ずっと一緒に高画質で! そのために約7000円なら安いですよ、いやマジで。

 今回収録されているのは第3種「アブない事情な日常」と第4種「スライムのいる日常」、そして原作者にしてモン娘界の神・オカヤド先生の描くモン娘図鑑に1ページ漫画、ジャケットカード、番宣&CM集、などなど……。第1巻に続いて隠しコマンドでセントレアのあんな姿と声も聴けるのはたまらないですねぇ(ゲス顔

 第3種はテストケースとして結婚が可能となった上、本能が目覚める満月の夜が舞台と言うなんですかそのシチュエーション最高じゃないっすかたまらねぇ!な一話。『モン娘』は他のハーレムアニメやおっぱいアニメと違って、主人公が他の人間と異なり他種族を差別しない優しい人間であって、そんな主人公に惚れる理由も分かり、しかも種の繁栄に忠実なので……という凄く求める理由が理解できるので、そんな本能が露わになるというこの第3種は大好きなんです。むしろ、この話数で『モン娘』を観ることに決めたと言っても過言ではないのですよ……!

 第4種は遂にスライム・スー登場! 癒されまくりですよ、この娘には。でも純真無垢なのでたまーに突飛な行動をとっちゃうんですがそこも可愛いんですよね。本当に可愛いなぁ、スー。「ほぼ日動画」でも可愛さ全開でしたねぇ。いつになったら「ほぼ日動画」のBlu-rayは出るんだ、発売日はいつなんだ……。

 ところで第3種の11分目くらいのエフェクト、吉原達矢監督の前作『夜ノヤッターマン』っぽくて本当に好きです。そこからの流れも大好きですけどね! 第3種から本番ですよ、『モン娘』は! 墨須さんの色香? それもアリだけど、モン娘との恋の駆け引きもとい、主人公の米青ツ夜の求め合いが最高に面白いですよねぇ……。

 ……イベントの回数が減ったのは残念ですけど、当たると僕は信じてますから!

ねぇ、ダーリン?私たちと日常をはじめましょ?――『モンスター娘のいる日常』Blu‐ray&DVD第1巻

 2015年9月15日は全国的に『モンスター娘のいる日常Blu-ray&DVD第1巻のフラゲ日です。全国の世帯主が待ちわびたことでしょう。僕も待ってましたよ! 遂に高画質で完全版が観れるのです……! ちょうど前にBDマラソンしていた作品が終わり、その終わったタイミングで『モン娘』のリリース、もとい夏アニメが発売開始。一週間の癒しと化しているこの作品を買わないでおけるはずがないですよね! 最初はドッペル役の大西沙織さん目当てで観ていたのですが、徐々に自分の中にも「僕たちはもう…人間の女の子では満足できないんだ!」という気持ちが芽生えてゆきまして……。もうダメです、モン娘は精神を冒します。そういうの大好きです、中枢神経をハックしてください。

 さて、Blu-ray&DVD第1巻には第1種「ラミアのいる日常」と第2種「ハーピーケンタウロスのいる日常」、ノンクレジットオープニング&エンディングが収録されています。特典は原作者・オカヤド先生描き下ろし漫画「ミーアのいる日常」と、表面にカレンダーとエンドカードが、裏面にジャケットカバーイラストが描かれたカード。そして、先着特典がほぼ日動画でおなじみの「羊を数えるおやすみCD」。ちなみに僕はとらのあなで購入したのでセントレア版でございます。ありがとうセントレア。今日は興奮して夜も寝られないぜ?

 第1話はラミア族の女の子・ミーアとのデート回、第2話はハーピー族の女の子・パピとケンタウロス族の女の子・セントレアとの邂逅が描かれています。TV放送ではエンドカードをそんなにじっくり読んでいなかったのですが、今回封入されたものをじっくり読んでみるとラミア族とハーピー族には女しか存在しないようで、人間の男と交わることで子供が産まれるそう。ってこれ、完璧にダーリンくんとセ〇ロスしないといけない展開ですよね!? 何そのシチュエーション羨ましすぎるんですけど! でも、そんな種族のことよりも多種族間交流法によってHが禁止されていて……。もどかしいけど、ミーアにもパピにも本能から求める愛と、種族の存亡がかかっているわけで……。あ、セントレアについては第2巻のカードを観てからコメントを。

 それにしても『モン娘』とは頭がおかしいアニメです(褒め言葉)。ノンクレジットオープニング&エンディングにはエンドレス再生機能が存在するし、完全版映像はただのエロアニメだし(いいぞもっとやれ!)。今日開催のイベントでもTENGAを配ってるとか正気の沙汰じゃない(褒め(ry)。でも、そこがこの作品の魅力ですし、いいところ。あぁ、早くドッペルちゃんとセントレアとスーとラク姐さんのかわいいところを観たいんじゃぁ~!

絶対ヒロイン主義と未来からの使者の告げるモノ――『劇場版 仮面ライダードライブ SUPRISE FUTURE』

市民を守るため、今日も戦い続ける仮面ライダードライブこと泊進ノ介の前に、彼を“父さん”と呼ぶ青年が現れる。その青年の名は、泊エイジ。未来からやって来たエイジの目的は、父・進ノ介への警告だった。2015年8月5日、進ノ介を仮面ライダードライブに変身させるドライブドライバーが暴走を始め、それがきっかけで1年後にはロイミュードが世界を征服するというのだ。にわかには信じられない進ノ介だったが、エイジの予言は的中。異常が発生したドライブドライバーが大規模な破壊行為を始めたことから、仮面ライダードライブは全国指名手配犯となってしまう。

(映画公式サイトより)

 

 「仮面ライダードライブは正義ではない」という予告編のセリフに惹かれて、TVシリーズを1話も観ていないのに劇場版を観て来ました。幼少期に特撮にハマらなかったこともあり、今回が初めての劇場版仮面ライダーであり劇場版スーパー戦隊シリーズと相成りました。
 さて、今回の『劇場版仮面ライダードライブ SUPRISE FUTURE』では未来から主人公の息子を名乗る青年が未来を改変するためにやって来ます。冒頭から同時上映の『手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE 恐竜殿さまアッパレ忍法帖‼︎』に比べてゲスト出演の芸人の配置が上手いなぁと思いつつ、未見の人間でも入り込めるオープニングアバン。正義と悪がきちんと対比して描かれてから、今回の話のキーマンとなるキャラを出す、という分かりやすい造りでスクリーンに引き込まれました。
 ネタバレと断りながら言ってしまえば、SF刑事ドラマとしては王道テンプレを行く流れですし、内田理央さんの可愛さ目当てに行っていた節もあるので結構好きな作品でした。もう結末からし内田理央さん演じる霧子の正妻っぷりを観る作品でしょ、これ!未来から泊エイジ(まぁロイミュード108でしたが、未来で戦っていたので産まれたことは確か)が来た時点で泊は霧子と結婚した未来があるというわけで。羨ましい。
 本筋に戻ると、ある意味最強の敵からベルトを壊してしまった状態から勝つ、という展開で凄く滾ったんですよ。ベタなんだけど、ここまで気を衒わずにSF刑事青春アクションをやるのか、という感じで。特撮を舐めていたのか、と言われると「だってその前のニンニンジャーがさ……」なんですが。あ、スターニンジャのキャラ付けは好きでしたよ、うん。