『CLASSROOM☆CRISIS』に丸戸史明を求めるのは間違っているだろうか

 否、間違っていない。と、信じたい。

 さて、今夜からMBS・アニメイズム枠で『CLASSROOM☆CRISIS』がスタートします。監督は『NO.6』ガンダムビルドファイターズ』の長崎健司。シリーズ構成・脚本は『WHITE ALBUM2』『冴えない彼女の育てかた』の丸戸史明、キャラクター原案は『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『エウレカセブンAO』のかんざきひろ織田広之)。制作は『マギ シンドバットの冒険』『GO! GO! 575』のRay-duceという布陣で制作されるオリジナルアニメです。

 僕はもともと、ジュブナイルSFとかジュブナイルミステリが大好きな人間なので、『冴えない彼女の育てかた』で衝撃を受けた丸戸史明がいかに仕掛けてくるのか楽しみで仕方がありません。だって『NO.6』の長崎監督だし、主題歌はTrysailClariSだし。ノベライズに田口一とあさのハジメを連れてくるあたりの本気度がヤバイ。あ、僕は『まよチキ!』ファンなので勿論ノベライズ買いますよ?

 しかし、宇宙モノで学生をメインにしたSFというのは、『ROBOTICS;NOTES』がどうしても頭をよぎってしまいます。だってナンジョルノ、クラクラにもいるし。どうしても出てきちゃうよね、うん。でも、そこを丸戸おじさんがいかに変化球を投げてくるか……今の所、僕が触れた丸戸作品はすべて泣いているので、今回もそうなるといいなぁ……。

 なお、今回も出来るだけ「観てから24時間以内に」感想記事を書こうと思いますが、いかんせん夏コミ原稿があるのと、ゲームプロットと、BS-TBSなので完走できるかは怪しいかも……と思いひとまず、所信表明をしておきます。

 さぁて、どうなるのかな、丸戸おじさん。楽しみに待ってます。

アネモネ(アニメ盤)

アネモネ(アニメ盤)

Good Night,And Have A Nice Dream――『乱歩奇譚 Game of Laplace』第1話「人間椅子(前編)」

脚本:上江洲誠 絵コンテ:平井義通 演出:いとがしんたろー 作画監督山形孝二、幸野浩二

出典:『人間椅子江戸川乱歩全集第1巻「屋根裏の散歩者」(光文社文庫)所収

 小学生の頃、『名探偵コナン』を起点としてコナン・ドイルを読み漁り、そのまま江戸川乱歩へ。中学校に進学してからは、はやみねかおる綾辻行人メフィスト賞系作家、とミステリとSF好きを自称してここまで生きてきました。

 まさか、ノイタミナ枠で「赤い夢」の続きが観れるとは! しかも、岸誠二×上江洲誠の黄金コンビですよ、期待しないはずがない。とはいっても、岸監督に本作の企画が行ったのが昨年11月らしく、たぶん誰かが降りてフジテレビ的に頼れたのが『暗殺教室』で関わっていた岸監督で、そこからいつものグループで制作した、と予想していたためクオリティどうかな、とちょっと危惧はしていたんですが……。杞憂に終わりました。

 そう、凄く面白いんですよ! 完成されてる。歪な世界と退屈な少年たちの宴が。

 今回のストーリーでは、クラス担任が殺されその罪を着せられたコバヤシ少年が、探偵のアケチのもとで助手を志願し、その事件の真相を探ろうとするパートの序章が描かれました。いやぁ、いい感じに伏線とヒントが出ていて気持ちいい。ネタバレですけど、「先生があんな形にされちゃって」とコバヤシとハシバに言った矢作紗友里さんが演じた女子生徒は報道規制が敷かれた中でバラバラ殺人だったことは分かるにしろ、「形を詳細に知っている」わけなので僕は怪しいとは思っています。しかし、コバヤシ少年は興味持ってないんですよね、どうなるか。

 江戸川乱歩の小説って魅惑的で独特の世界が構築されているんですけど、それが現代に翻案されるとこうなるのか! という新鮮な驚きと合わせて、赤と黒を基調に色彩が構築されているように思えたので、結構面白いなぁ、と。やはり「赤い夢」の続きが観れるのか! これはいい……いい……。

 とりあえず第2話で明かされないだろう謎としては、「何故宮内庁所属なのか」とか思ってしまいますがいずれ明かされるでしょう、たぶん……。

 あと、エンディングの編曲が江口亮さんってところとかオープニングのテロップとか『UN-GO』っぽいですねぇ。まぁ意識はしてるんでしょうけど、そこといかに差別化していくか楽しみです。加えて、今日正午に『UN-GO』スタッフによる新作『コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~』が発表されたので、そちらも期待せねば……。

 ちなみに、静岡だと第1話の直後に『暗殺教室』最終話で岸アワーでした。渚君のあの描写で吹いてしまったw

 

 そういえば、本作の原作なんですけど、江戸川乱歩は八月に没後50年になるので、たぶんその後に一気に安くなるんですよね……。それまで待機した方が得策、かなぁ……。

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

  • 作者: 江戸川乱歩
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2004/07/14
  • メディア: 文庫

I Want Believe That Wish Come True!――『冴えない彼女の育てかた』Blu-ray&DVD第5巻

 ようやく波島出海(CV:赤﨑千夏)版「Heart to Heart」が聴ける……! いや、僕は『To Heart2』未プレイなんですが、『冴えない彼女の育てかたFes.』の予習の為に(コールとか合わせなきゃですし)原曲を聴いたんですけど、これが凄く泣ける曲で……。そんな「Heart to Heart」をライブで聴いた時の衝撃から早二ヶ月。ようやくCD音源で聴けるときがやってきたのですよ……! 僕はこの「Heart to Heart」をもう一回生で聴けるなら幾らでも払うぞアニプレックス

 ……閑話休題。そんなこんなで『冴えない彼女の育てかたBlu-ray&DVD第5巻が発売されまして、もちろん購入してまいりました。今巻で収録されているのは第7話「敵か味方か新キャラか」と第8話「当て馬トラウマ回想モード」。

  遂に英梨々編(原作第3巻相当)突入なんですけど、そんなことより出海ちゃんのコミケ体験が僕の実体験と被ってしまうことに加え、オーディオコメンタリーでの丸戸史明深崎暮人両人による闇のコミケ話を聞かされると、次の夏コミが怖くなってきますね! ちなみに僕は次の夏コミ――コミックマーケット88は2日目の東館、ハー53aです。『PRANK! Vol.1 ノイタミナ10周年評論集』とか『冴えない気持ちの伝えかた ~introductory chapter~』とか出します。

 出海ちゃんは表紙が文字だけのリトラプ二次創作本でも倫也の宣伝なしで30部売っているわけですが、僕は前回の冬コミで表紙に知り合いの絵師さんを呼んだ『SHIROBAKO』SS本で実売35部完売したんですが、出海ちゃんのはこの表紙で500円はリスク高いな、というか売る気あるのか、みたいな感じになりますね……。でも中身が凄いからなぁ、凄いからなぁ! だって、DegitalLoverのなかじまゆか先生だぜ……。

 さて、特典小説「栄えあるオタの凱旋だ」は遂に波島兄妹が主人公! 原作第8巻を読んだあとだと、感慨深いものがあります。え? 第8巻読んでないって? 早く書店に走りなさい。というか遂に、アニメ版の方までセリフ有りキャラになったか紅坂朱音ェ……(アニメ関連ではセリフ有りキャラとして本特典小説で初出)。ってか、ビッグサイト近くのマンションに住んでるって凄いですね……。

 冴えカノを観るにつれて、「このキャラクターも好きや……」となっているのですが、本命はあくまで英梨々(と真由)。次巻で遂に……。あぁ、もどかしい!

劇場版 ラブライブ! The School Idol Movie

(注:あくまで個人の感想です。ネタバレ含みます)

 観てきたんですよ、『ラブライブ!』。TVシリーズを再視聴したうえでの劇場版です。ちなみに第1期は大好きです。第2期は超絶微妙です。なので、第1期の輝きを求めて劇場に足を運んだんですよ。二つの隣の席の人がミナリンスキーのお願いを破ってケータイ付けるわ、喋るわ、ってことは今回の筋からは関係ないです。いや、勿論恨んでますけどお前のせいで真姫ちゃんのセリフ聞き取れなかったじゃねぇかこの野郎。そんなことより中身です。

 辻褄が合ってるのかちょっとよく解らないし、第2期の引き延ばしとしか思えないストーリーラインには唖然とせざるを得ませんでした。鑑賞直後の感想が「……?」とか「ヤベェ、作画と歌詞以外誉めるところねぇ」だったのはそのせいです。久しぶりにヤベェ映画を観てしまったな、と感じました。劇場で観るモノとしては、3年以上振りでしょう。それほど久しぶりに虚無感も脱帽感も抱かないまま、すぐに「帰ろう」と思えた映画でした。まぁ、レイトショーだったのもあるかもしれないけど。

 前述の通り第1期は大好きなんですよ。廃校阻止を掲げてメンバー集結に大幅な尺を取り、結局ラブライブの出場を断念するという展開はストーリーラインとしても破綻は少なく、面白いと思いました。一日で一気に観ちゃったしね、それくらいの魅力があったんですよ。けど、第2期は蛇足感が否めなくなった。第1話からご都合主義(第1期もそうだったけどこんな露骨じゃないじゃん!)の連発で萎えてしまい、リアルタイムで完走する気力も削がれてしまいました。なにがダメかって、キャラクターを掘り下げるのはいいですけど一貫性が見えないことと、露骨なラブライブへの引き伸ばしですよね。とはいえ、優勝&卒業でキッパリ解散するというのは良かったと思います。いろいろな現実のアイドルグループと違って目標の引き延ばしではあるけれどもギリギリ範疇で収まってくれたな感があったんです。

 でも今回ってニューヨークに行くわ、スクールアイドルフェスティバル開くわ、でしょう? 正直第2期の良いところを消しただけですよ、コレ。第2期がマジモンの微妙作品になっちゃいましたよ。「揺らぐのかよお前が!」みたいな。しかも結局あの女性シンガーは何者なんだよ! いや、冒頭と繋がることは分かったよ? けどさ、本当に誰なんだよ!(一部では穂乃香の未来の姿とか言われてますが、だとしたら何故最初の登場シーンで観客がいた=認識されていたのかが分かりませんし、第1期のときのラノベリアルフィクション具合から、第2期以降のファンタジーフィクションへの切り替え具合にも繋がるんですが一貫性とかが無い) それに解散発表→「聞いてこんなに集まってくれたの」、よく一日でこんなに集まったな、しかもよく覚えたな! ってか、A-RISEとμ’sと穂むらの三地点で同時に踊れるってどうやって音を流してるんだ? お客もいないし不自然極まりないぞあのアキバ。それにラブライブ優勝した時点で人気者にならなかったのかお前ら!

 以上、ストーリーラインの不満点をいくつか挙げましたが、もっとあります。なお、作画はきれいですし、パステルカラー演出(ストーリーの意味を求めなければ)については大好きですし、歌詞も素晴らしいものだと思います。最後の曲は痺れたね、そこだけな。

 と、まぁこんな感じでした『劇場版ラブライブ!』。ひとまず言えることは声優目当てならナンジョルノ主演の『えいがパンパカパンツ』を観た方が何十倍も有意義ということです。

クリエイターの世界へようこそ、安芸倫也くん――『冴えない彼女の育てかた』Blu-ray&DVD第4巻

 遂に発売になったね、僕の一番大好きな『冴えない彼女の育てかた』TVアニメ第1期の話――第6話が収録されたBlu-ray&DVD第4巻! いや、もちろん第5話も好きなんですけどね? とはいえ、今日再び第5~6話を観たんですが、一昨日にも第6話観てたりするんですよね。それくらい好きなんですよね、この第6話。

 今回もブログの内容、貼っておきますね。

 英梨々が好きなのは公言してますけど、一番好きなのはこの詩羽クライマックス回なんですよ! だってクリエイターの魂のぶつかりあいで、みんな乳揺れとかおっぱいとかばかりツイートしてるけど、そこじゃないんだよ! これはクリエイターが魂と魂を懸けてぶつかりあうバトルなんだよ! そうだよ、これが『冴えない彼女の育てかた』第2期の伏線だ! これからの『冴えカノ』はこういう展開が続くぞ! さながら『WHITE ALBUM2』の千晶trueルート、自分の創作魂を語るときで、熱を持って自分の魂の正当性を実証するために他者と関わりを持つ。霞詩子がそういう話を出来るのは心を許しているからで、町田さん、TAKI、柏木エリ、嵯峨野文雄にしかそんなことをしている描写はない。そこが素晴らしいところなんですねぇ、だから好きだ愛してる英梨々結婚しようそうしよう。

 閑話休題

 今回のケースは詩羽PCのデザインで、中身は……おたのしみ。あ~ん。小冊子に収録されている丸戸史明書き下ろし小説は詩羽先輩ファン必読の書! あぁ、あのときこんなことを考えてたんだあったけぇ、となる奇跡の挿話です。是非お読みください。あ、もちろん詩羽団の方々は観賞用・布教用・保存用をアニプレプラス他10店舗くらいで購入していますよね? 下僕なら当然ですよね!? ほら、冴えカノFes.でかやのんに罵られた下僕ならねぇ!(煽ってみた)

 特典CDについて触れると、詩羽先輩があの名曲、「you」を歌うというヤンデレ感満載でいいなぁ! という名作でした。ところで、道路交通法が改正されたので全力な市民は自転車で「you」を聴きながら登校とか出勤はいけませんよ。きちんと自宅のスピーカーで楽しみましょう。

 そんなこんなで『冴えない彼女の育てかたBlu-ray&DVD第4巻、是非お買い上げください!

 

 ところで、詩羽先輩の黒ストッキングは70デニールらしいですが、これは買うべきなんですか……?

宇宙開発要素は必要だったのか否か――『KITE LIBERATOR』

肉親の復讐を果たした殺し屋の砂羽は、忽然と姿を消して行方知れずになってから数年後。都会の闇に一人の少女が軽やかに舞う。少女の名は、百南花。彼女の知られざる過去と運命の皮肉に翻弄されながらも絶望しない強さと同時にデリケートで繊細な心。その眼差しの先に見える未来は……⁉︎

 ハリウッド版『KITE』の前に観ていたのですが、備忘録を付けることを忘れていたタイトル。『A KITE』の続編、という扱いですが別作品として観た方が良いかもしれない作品でした。というのも、前作はエロティシズムに満ち溢れたアクションものだったんですが、今作は宇宙開発+SFアクションという別ジャンルになっているから。繋がりは少ししかないので、別作品として感想を書きます。
 主人公・百南花の父親が宇宙ステーションでハルクのようになる、というトンデモ設定から始まって、SFアクションとしては次第点な導入部から父娘の決闘と和解、そしてトンデモオヤジたち、という構成はまさに梅津作品で「そうだよ、これを観たかったんだ!」という印象を受けました。言うなれば『ガリレイドンナ』の1話+11話。ただ、宇宙ステーションの描写からいきなりハルク化して戦闘、というのはどこのトンデモ特撮だと言わざるを得ない唐突さ。前作は爪先くらいは地に足ついていたのに、今作は飛翔してしまい、ちょっと散らかり過ぎかと。終わり方も投げやりなリドルストーリーなのは梅津作品には良くあるからなぁ、と半ば諦めていますが……。
 まぁ、『A KITE』と比べずに単体で観たら案外面白い作品だったと思います。作画やエフェクトは文句無しの上にカメラワークが凄まじく良い。主演も井上麻里奈とあって、殺気立った女子高生を見事に作り上げています。ハリウッド版『KITE』で砂羽が死ななかったので、これを実写化する余地はありますし、もしそうなったらどうなるか、期待せざるを得ません。
KITE LIBERATOR 限定版 [DVD]

KITE LIBERATOR 限定版 [DVD]

  • メーカー:Happinet(SB)(D)
  • 発売日:2008/03/21
  • メディア:DVD

【6/14UST参加者募集】俺の中ではこのマンガがすごい!2015 初夏の陣

 来たる6月の中頃に、僕・羽海野渉が毎週(なぜか)配信しているUstream『羽海野渉のものぐさラジオ』において、『俺の中ではこのマンガがすごい!2015 初夏の陣』を開催します。つきましては、参加者を募集致します。

 

ルール

・お気に入りのマンガを薦める。

 なお、ここで薦めることが可能なマンガは「現在連載中」or「最終巻・最新刊の刊行が3ヶ月以内」で「既刊8巻」以内の作品に限ります。

(例:現在連載中で既刊8巻の『ウィッチクラフトワークス』は対象で、現在連載中で既刊10巻の『銀の匙 Silver Spoon』は対象外、連載が終了したがこれから最終巻が刊行される『学糾法廷』は対象)

・各参加者の発表時間はそれぞれ10分。

 Skypeをそれぞれ繋げまして行います。ビブリオバトル公式ルールではスライドやレジュメは不可ですが、Ustreamという場を鑑みてスライドは使用可とします。

・それぞれの発表の後にそれぞれ2~3分間ディスカッションタイムを設けます。

 こちらはコメントにて行います。

・全ての発表が終了したあと、アンケートを行い第1位を決定します。

 こちらは発表者内にてDMを用いて行います。

・以上、ビブリオバトルを一部アレンジしたルールを使用しているので、加工した部分以外はビブリオバトルルールに則る。

 時間などはアレンジしておりますが、そちらに翻案して頂ければ幸いです。

公式ルール - 知的書評合戦ビブリオバトル公式サイト

 

参加方法・要項

Twitterにて羽海野渉(@WataruUmino)宛てにリプライ又はDM。

・予定日は6/14 22:30~です。

Skypeアカウントを必要とします。

・事前に何のマンガを薦めるか、スライドを用いるかをお教えください。

・定員は6人です(定員になり次第締め切り)。