劇場版 ラブライブ! The School Idol Movie

(注:あくまで個人の感想です。ネタバレ含みます)

 観てきたんですよ、『ラブライブ!』。TVシリーズを再視聴したうえでの劇場版です。ちなみに第1期は大好きです。第2期は超絶微妙です。なので、第1期の輝きを求めて劇場に足を運んだんですよ。二つの隣の席の人がミナリンスキーのお願いを破ってケータイ付けるわ、喋るわ、ってことは今回の筋からは関係ないです。いや、勿論恨んでますけどお前のせいで真姫ちゃんのセリフ聞き取れなかったじゃねぇかこの野郎。そんなことより中身です。

 辻褄が合ってるのかちょっとよく解らないし、第2期の引き延ばしとしか思えないストーリーラインには唖然とせざるを得ませんでした。鑑賞直後の感想が「……?」とか「ヤベェ、作画と歌詞以外誉めるところねぇ」だったのはそのせいです。久しぶりにヤベェ映画を観てしまったな、と感じました。劇場で観るモノとしては、3年以上振りでしょう。それほど久しぶりに虚無感も脱帽感も抱かないまま、すぐに「帰ろう」と思えた映画でした。まぁ、レイトショーだったのもあるかもしれないけど。

 前述の通り第1期は大好きなんですよ。廃校阻止を掲げてメンバー集結に大幅な尺を取り、結局ラブライブの出場を断念するという展開はストーリーラインとしても破綻は少なく、面白いと思いました。一日で一気に観ちゃったしね、それくらいの魅力があったんですよ。けど、第2期は蛇足感が否めなくなった。第1話からご都合主義(第1期もそうだったけどこんな露骨じゃないじゃん!)の連発で萎えてしまい、リアルタイムで完走する気力も削がれてしまいました。なにがダメかって、キャラクターを掘り下げるのはいいですけど一貫性が見えないことと、露骨なラブライブへの引き伸ばしですよね。とはいえ、優勝&卒業でキッパリ解散するというのは良かったと思います。いろいろな現実のアイドルグループと違って目標の引き延ばしではあるけれどもギリギリ範疇で収まってくれたな感があったんです。

 でも今回ってニューヨークに行くわ、スクールアイドルフェスティバル開くわ、でしょう? 正直第2期の良いところを消しただけですよ、コレ。第2期がマジモンの微妙作品になっちゃいましたよ。「揺らぐのかよお前が!」みたいな。しかも結局あの女性シンガーは何者なんだよ! いや、冒頭と繋がることは分かったよ? けどさ、本当に誰なんだよ!(一部では穂乃香の未来の姿とか言われてますが、だとしたら何故最初の登場シーンで観客がいた=認識されていたのかが分かりませんし、第1期のときのラノベリアルフィクション具合から、第2期以降のファンタジーフィクションへの切り替え具合にも繋がるんですが一貫性とかが無い) それに解散発表→「聞いてこんなに集まってくれたの」、よく一日でこんなに集まったな、しかもよく覚えたな! ってか、A-RISEとμ’sと穂むらの三地点で同時に踊れるってどうやって音を流してるんだ? お客もいないし不自然極まりないぞあのアキバ。それにラブライブ優勝した時点で人気者にならなかったのかお前ら!

 以上、ストーリーラインの不満点をいくつか挙げましたが、もっとあります。なお、作画はきれいですし、パステルカラー演出(ストーリーの意味を求めなければ)については大好きですし、歌詞も素晴らしいものだと思います。最後の曲は痺れたね、そこだけな。

 と、まぁこんな感じでした『劇場版ラブライブ!』。ひとまず言えることは声優目当てならナンジョルノ主演の『えいがパンパカパンツ』を観た方が何十倍も有意義ということです。